EDの治療方法、ICI治療

2019年06月28日

現在では多くのクリニックで、EDの治療に内服薬が処方されています。
また個人輸入代行サイトなどでも、比較的簡単に入手できます。
飲むだけで勃起力がアップするため、手軽で便利な治療法として人気です。
しかし糖尿病の方やニトログリセリン製剤を服用中の方などは、ED治療薬が禁忌とされています。
そんな方でも利用できるのがICI治療です。
ICI治療はペニスの海綿体に薬剤を注射することで、直接的に勃起を促す方法です。
ペニスを強制的に勃起させる薬があることは、1970年代から知られていました。
複数の薬剤が試され、現在では効果と安全性が高いプロスタグランジンE1という薬が、注射薬として用いられています。
局所的に注入するだけで、薬剤が全身に回ることはありません。
ICI治療の具体的な方法は、まずペニスの側面を十分に消毒してから、注射針を海綿体の奥まで刺し込み、薬剤を注入します。
その後1分ほど圧迫止血します。
注射針は細く薬剤も少量なので、痛みはそれほど感じないと言われていますが、もちろん個人差はあります。
初回は医師に注射してもらいますが、慣れれば自分で注射することもできます。
注射後は5~10分ほどで勃起が始まり、30分ほどで効果は最大になり、2~3時間は勃起が続くとされています。
医療機関で処置してもらう場合、すぐに性行為を始めないといけないので、近くにパートナーを待たせておく等の準備が必要になります。
自分で注射できないと、少し面倒かもしれません。
通常のED治療薬には勃起を促す作用はなく、性的な興奮がなければ勃起しません。
しかしICI治療では性的興奮に関係なく、強制的に勃起させるのが特徴です。
また射精した後も勃起が続きます。
そのため早漏の治療にも使うことができます。
ただし興奮していないのに性行為をしようとすると、あまり快感を得られないこともあるようです。
病気や手術の後遺症で、勃起に関係する神経や血管が損傷していると、ED治療薬では効果がありません。
そんな場合でも、ICI治療なら7割~9割の確率で勃起させられるというデータがあります。
薬が効かないED患者にとって、ICI治療は最後の砦とも言えるでしょう。
海外では有効性が証明されている治療法ですが、日本ではICI治療は厚生労働省の承認を受けていません。
実施している医療機関はまだまだ少なく、自宅の近くになければ治療を受けにくいことが問題のひとつと言えます。

治療費の高さがネック

ICI治療には保険が適用されず、治療費は全額自己負担になります。
ED治療薬にも保険は利きませんが、最近は薬の値段も下がってきて、1回あたり1500円程度で入手できます。
しかしICI治療には1回で1万円程度の治療費がかかります。
効果の高さは魅力ですが、高額の治療費がネックとなって普及を妨げています。
今後幅広く認知されるようになれば、治療費が下がる可能性はあります。
ICI治療に副作用はほとんどないとされていますが、まれに腫れたり内出血したりすることがあります。
最もデリケートな部分に注射するわけですから、痛いとか怖いとかいうのも基本的な問題と言えます。
また勃起が4時間以上続くと、海綿体が損傷してしまう場合があります。
勃起持続症と呼ばれていますが、こうしたときは速やかに医師の診察を受けることが大切です。
ICI治療は1回あたりの治療費が高いとか、注射が面倒などのデメリットはあります。
しかし、治療薬以上に確実性を期待できるうえ、禁忌となる併用薬や病気もほとんどなく、多くの方が受けられる治療法です。
いろいろな方法を試してもダメだったときは、医師の適切な指導のもとで、ICI治療を受けてみる価値はあるでしょう。